ギャラリー闇

開催中

私が描くハモニカ横丁の未来像

20170428 - 20170525


2017年4月28日~5月25日

隈研吾、塚本由晴+貝島桃代(アトリエ・ワン)、原田真宏+原田麻魚(マウントフジ)


丁ギャラリー闇」の開設に寄せて

“More Arts for More People”
 淵上正幸(建築ジャーナリスト)

今話題の日本で一番住みたい街・吉祥寺にある、一番飲みたい場所・ハモニカ横丁!一度ハマったら抜け出せない蠱惑的な奈落の底!毎夜アル中のごとき飲み助連中が徘徊し、今や世界中からも観光客がぞろぞろ。ところがそんな魑魅魍魎が跋扈する魔界に、健全かつ知的なアート・ギャラリーが誕生!題して「横丁ギャラリー闇」!

飲み屋街に文化的なギャラリーができること自体が不思議で希な事ですが、これはハモニカ横丁新仲見世商店会の会長である手塚一郎氏の大英断!2坪に満たない極小空間の有効利用を考えた会長は、自分のアート好きも手伝って、毎夜飲みに来てヘベレケになる人々の中にも、ごく普通のアート好きもいると考えました。またポジティブにアート情報を発信することで、昼間はごく普通のお店が開店している健全なハモニカ横丁の文化的レベルの向上にも貢献すると確信したようです。

設計は東京工業大学教授の塚本由晴氏と研究室の学生たちによるもので、同氏により「横丁ギャラリー闇(ヤミ)」と名付けられました。内部は漆黒の空間で間口は1mもなく、奥にはトップライト付きの4m2ほどの展示空間があるミニマル・スペース。ふたつのお店の間隙空間をギャラリーに変えた腕前は見事!

さあここでの第1回目のオープニング・エキジビションをどうするか。その展示の企画を会長から頼まれた私は、まずハモニカの店舗設計に関わった3名の著名建築家を選び、ハモニカ横丁の未来像を描いてもらうことにしました。というのは、種々の問題を抱えるハモニカの未来を憂いているのは、ひとり会長だけでなく大勢いると考えたからです。

3人の建築家は吉祥寺・ハモニカの「てっちゃん」の増改築を担当した隈研吾氏。同じく吉祥寺・ハモニカの「エプロン」と「ギャラリー闇」を設計した塚本由晴氏。「三鷹・ハモニカ」を設計した原田真宏氏。彼らはハモニカ横丁の隅々を知り尽くした建築家であり、展覧会のテーマ「私が描くハモニカ横丁の未来像」に名回答を頂けると確信していたからです。

2017428日(金)にスタートした展覧会は、開催してから4週間、毎日休みなく16時より20時まで開場。525日(木)に終了した展覧会は、約1,000名(972名)が訪れ、極小空間のギャラリーとしてはなかなかの盛況でした。

今後「横丁ギャラリー闇」は数々の展覧会をこなしていくでしょうが、第1回目の建築展の他にも、グラフィック、ビデオ、ファッションなど多種のアート分野を渉猟し、さらに廃品展や無展示展(何も展示しない展覧会)など、ボーダレスかつユニークな展覧会が期待できそうです。会長の「多くの人に多くのアートを!」(More Arts for More People!)をモットーに、進化する「横丁ギャラリー闇」にご期待ください!